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やまびこ 2月号 をお届けします。

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 寒気はまだまだ続きそうですが、早春を彩る梅花の便りが届き、春の足音が聞こえてきました。あと少しの辛抱です。
いかがお過ごしでしょうか。

卒業生の守田さんから、今話題の 階上中学校 梶原裕太さんの答辞全文をお寄せ頂きました。昨年の大震災直後 3月22日の卒業式の「感動」の答辞です。
皆様にご紹介します。下記の文章をご覧ください。↓

  階上(はしかみ)中学校  梶原 裕太さんの答辞

今日は未曾有の大震災の傷も癒えないさなか
私たちのために卒業を挙行して頂き有難うございます。

ちょうど十日前の三月十二日。春を思わせる暖かな日でした。

私たちはそのキラキラ光る日差しの中を希望に胸を膨らませ
通いなれたこの学舎を五十七名揃って巣立つはずでした。

前日の十一日 一足早く渡された。思い出の詰まったアルバムを開き
十数時間後の卒業式に思い出をはせた友もいたことでしょう。

「東日本大震災」と名付けられる天変地異が起こるとも知らず…

階上(はしかみ)中学といえば「防災教育」といわれ
内外から高く評価され十分な訓練もしていた私たちでした。

しかし自然の猛威の前には
人間の力はあまりにも無力で私たちから大切な物を容赦なく奪っていきました。

天が与えた試練というにはむご過ぎるものでした。
辛くて悔しくてたまりません。

時計の針は十四時四十六分を指したままです。
でも時は確実に流れています。

生かされた者として顔を上げ常に思いやりの心を持ち
強く正しくたくましく生きて行かなければなりません。
命の重さを知るには大き過ぎる代償でした。

しかし苦境にあっても「天を恨まず」
運命に耐え助け合って生きていくことがこれからの私たちの使命です。

私たちは今それぞれの新しい人生の一歩を踏み出します。
どこにいても何をしていようとも
この地で仲間と共有した時を忘れず宝物として生きていきます。

後輩の皆さん
階上(はしかみ)中学校で過ごす「あたりまえ」に思える日々や友達が
如何に貴重なものかを考えいとおしんで過ごしてください。

先生方親身のご指導有難うございました。
先生方が如何に私たちを思って下さっていたか今になって良く分かります。

地域の皆さん
これまで様々なご支援を頂き有難うございました。
これからも宜しくお願いいたします。

お父さん
お母さん
家族の皆さん
これから私たちが歩んでいく姿を見守っていてください。
必ず良き社会人になります。


私は
この階上中学校の生徒でいられたことを誇りに思います。
最後に 本当に 本当に 有難うございました。

                平成二十三年 三月二十二日
                    第六十四回卒業生代表 梶原 裕太