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●将棋「電王戦」で、人もコンピューターも強くなる

将棋のプロ棋士とコンピューター将棋ソフトとが対戦する第2回「電王戦」が、2013年4月開催され、将棋ソフト「GPS将棋」が三浦弘之八段を破りました。

最近、プロ棋士とコンピューターとの対戦では、プロ棋士が負ける勝負が増えてきており、将棋ソフトの進化が注目されてきています。

人間がコンピューターに差し手を教えさせるなら、コンピューターは人間以上に強くはなれないのが理屈です。人間は訓練によって、膨大な知識を頭に貯え、その知識の倉庫をたどり、最善の結果を導き出しています。そのプロ棋士を破るほどのソフトはどのようにコンピューター上で最善の手を導き出しているのか、知りたくなりますね。

なぜコンピューター将棋ソフトがプロ棋士を破ることができたのでしょうか?

勝利の要因は、大きく2つあります。
(1)先を読む“探査能力”や局面の形勢を判断する“評価関数”の精度向上
(2)計算力を上げる技術の向上

「GPS将棋」は約700台のiMacを並列に接続し、1秒間に2億8000万手を読む能力を達成し、(2)の技術向上に貢献しました。しかし、この能力をいくら向上しても人間の知恵に対抗できたことにはならないでしょう。

これらソフトの開発者は、将棋の指し方は知っていても勝負ではプロ棋士にははるかに及ばないからです。にも関わらず、コンピューター将棋ではプロ棋士に勝ちました。その秘密は(1)にあります。
興味深いのは“探査能力”や“評価関数”がどのように進化し、人間との勝負に勝利できたのかという点です。

●プロ棋士の場合、
3、4年分棋譜を覚え、各局面で直感的にいくつかのいい手を選び出し、さらにその展開を読み最終的に最善手を決定する。

●当初のコンピューター将棋ソフトの場合、
局面の評価を数値化(評価関数)し、最善手を選ぶ。
(例)
・持ち駒が多ければ得点ゲット

・強い駒に王様が守られていれば得点ゲット

・強い駒が広い範囲で動ければ得点ゲット

など

21世紀に入ったころ、評価関数は100くらいに増えていました。

●2006年ボナンザの斬新な方法
三駒が作る図形に注目し、50万局を精査し、有利な局面で現れる特徴的な図形(勝利の図形)を発見
・勝利の図形がより多く含まれる手を最善と判断







●「第2回電王戦」の展開

・42手目以降、三浦八段の感想
 「コンピューターがミスしてくれた」

 「意外な手」
 「守る一方で攻めに転じられない」
 「守りが崩されたが、コンピューターの守りは固い」

 「悪い手を指した覚えはないが、いつの間にか負けた」
 「きつねにつままれたような負け方」


「電王戦」でのコンピューターの勝利が、永遠に続くとは思いません。
きっと人はコンピューターの欠点を見出し新たな発想と新しい定跡が生まれるでしょう。
さらにそれを乗り越えようとするコンピューターソフトが開発されることでしょう。
これは終わりのない勝負になるのではないでしょうか。
結果として、飛躍的に人とコンピューターを鍛え上げることにつながると確信します。

コンピューターが、「人間の友として」進歩に役立ってくれることを期待します。


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