やまびこ　2013年 9月号 をお届けします。

●商品についているバーコードの秘密　〜バーコード徹底研究

百貨店、スーパー、コンビニ等で買い物をすると、レジでは商品についているバーコードを読み取ってレシートを発行し、精算をします。
身近に見る「商品バーコード」。意外と知らずに見過ごしているかもしれません。
どのような種類があるのか？
どのような情報が書き込まれているか？
今回、分かりやすくその秘密を解き明かしてみます。

商品バーコードは、大きく２種類あり、バーコードに価格情報が含まれていないＰＬＵ(Price LookUp）コードと価格情報が含まれるＮｏｎーＰＬＵコードとがあります。

●ＰＬＵコード
よく耳にするＪＡＮコードは公的に認証されているＰＬＵコードです。
また一小売り企業内で自由に自社コードを設定できるインストアＰＬＵコードがあります。
このコードだけ見ても価格は分かりません。
レジで読み取ったコードをマスターに照会して価格をレジで表示します。

●インストアＮｏｎーＰＬＵコード
このコードを見ると価格を知ることができます。
時間とともに鮮度が変わり価格も変わる生鮮品や、ファッション性の高く色・柄・サイズなど同一品の少ないファッション衣料品などに多く使用されています。
一小売り企業内で自由にコードを設定し利用できます。

●ＪＡＮコード
JANコードには、標準タイプ（13桁）と短縮タイプ（8桁）の2つの種類があります。

＜標準タイプ（13桁）＞
　
49：国コード（日本）
60999：JAN企業コード（5桁）
61187：アイテムコード（5桁）
7：チェックディジット（上12けたの数字を元に計算）

＜短縮タイプ（8桁）＞

49：国コード（日本）
9687：JAN企業コード（4桁）
1：アイテムコード（1桁）
2：チェックディジット（上12けたの数字を元に計算）

※JANコードは日本国内のみの呼び方で、国際的にはEANコード(European Article Number)と呼ばれます。アメリカ、カナダにおけるUPC（Universal Product Code）と互換性のある国際的な共通商品コードです。

近年、ＪＡＮコードを利用する企業が急激に増加したため、JAN企業コードが不足する事態となったため、『45』も日本の国コードとして使用できるようになりました。
できるだけ多くの企業にコードがいきわたるようにJAN企業コードは5桁から7桁に増えました。

45：国コード（日本）
6995111：JAN企業コード（7桁）
617：アイテムコード（3桁）
9：チェックディジット（上12けたの数字を元に計算）

●インストアＰＬＵコード

04：インストアＰＬＵコード識別子
1234567890：アイテムコード（10桁内で自由に決めることができる）
3：チェックディジット（上12けたの数字を元に計算）

●インストアＮｏｎーＰＬＵコード

20：インストアＮｏｎーＰＬＵコード識別子、20〜29使用可
123456：アイテムコード（価格の桁数と合わせて自由に設定可）
1230：価格（アイテムコードの桁数と合わせて自由に設定可）
3：チェックディジット（上12けたの数字を元に計算）
※アイテムコードと価格の桁数を十分確保するために、二段や三段コードを使うことも可



バーコードの縞模様、白い部分を「スペース」黒い部分を「バー」と呼びます。
バーコードを2進数で表し、それを「スペース」と「バー」で表すとバーコードになります。


小売り各社が、買い物傾向を掴むためにレジでＰＯＳ情報（買物時点情報）収集する必要に迫られました。そのために、レジ作業の負担をかけないように、アイテムコードをバーコード値札に付けレジで読み取り、単品販売情報をすべて収集することになりました。

ＰＯＳシステムが小売業に導入される頃、私はそのコンピューターシステムの開発に携わっていました。当時は時代の最先端でもあったため開発に追われる仕事漬けの日々でした。今ではそれが当たり前の商品バーコードですが、それを見るたびに特別な感慨が湧いてきます。

商品についているバーコードがどのような種類がありどのような情報が書き込まれているのか、少し興味は持てたでしょうか？
買い物の時には、どんなバーコードが付いているか、一度確かめてみてください。

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